淡いピンクが華やかな春、雨を浴びた紫陽花が瑞々しく咲き誇る夏、秋には黄色や紅の絨毯が敷き詰められ、冬には槙の大木や枯山水に雪化粧が施されます。自然がつくりだす四季折々の美しい風景をご紹介いたします。
極寒の冬には雪が降ります。しんしんと降る雪の静寂さが、禅寺らしい荘厳たる雰囲気を引き立てます。朝日を浴びた雪はキラキラと輝き、雪をまとった木々は天然の彫刻のようです。
2月の中旬頃から見頃を迎える梅は、他の花にさきがけて春を告げる花です。長い冬の間に梅の花が咲いているのを見つけると、春の訪れを感じます。
玄関前のボケの花。朱色の可愛らしい花を見ると、心踊る気持ちになります。
極楽寺の境内には、大きな椿の木があります。冬から早春にかけて、鮮やかなピンクの花を咲かせます。
春彼岸の時期に見ごろを迎える春めき桜。南足柄固有の桜で、足柄桜とも呼ばれます。ソメイヨシノよりピンクの色が濃く、甘い香りがするのが特徴です。
春の優しい青空と淡い桜のピンク色。心地よい気候も重なり、時の流れがゆったり穏やかに感じられます。ぜひ春のお散歩にお越しください。参道の桜がみなさまに幸せをお届けします。
春を告げる花として、樹木が全身で春を歓び慈しんでいる姿から「慈悲」「自然への愛」といった花言葉を持つハクモクレン。綿雲のような純白の花びらと春の青空が、美しいコントラストを描いています。
墓地の裏にコブシの大樹があります。ハクモクレンとよく間違えられるのですが、見分け方があるそうです。「ハクモクレンは6枚の花びらと3枚のガクがあり、すべて開ききることはない。それに対して、コブシは6枚の花びらだけで、花は完全に開く」とのこと。珍しいコブシの大樹です。お参りの際にぜひご覧になってください。
早春に明るい黄色の花をたくさん吊り下げるトサミズキは、江戸時代から庭木や盆栽、茶花として親しまれる落葉低木です。花言葉は「伝言」。集まって咲いている花たちが、風に揺れると囁き合っているように見えることが由来だそうです。
物事が相次いで生じることを「雨後の筍(うごのたけのこ)」といいますが、雨の後に筍が次々と出てくることに例えられた言葉です。春の雨が降った後には、ニョキニョキと筍が顔を出し始めます。極楽寺の境内には、大きな椿の木があります。冬から早春にかけて、鮮やかなピンクの花を咲かせます。
故ルーズベルト大統領に名が由来する、西洋シャクナゲ「プレジデントルーズベルト」。斑入りの葉が特徴的で、濃いピンクの縁取りが入った優美な花を咲かせます。
参道の桜が葉桜になると、つつじが咲きはじめます。初夏の青空、みずみずしい若葉、色鮮やかなつつじで参道が彩られます。
梅雨を彩る紫陽花。小さい花が集まって寄り添い、お互いを助け合って咲いている様子から、日本では「仲良し」「家族団欒」「平和」といった花言葉をもっています。助け合いの精神を重んじる日本人だからこそ生まれた素敵な花言葉ですね。
樹皮が滑らかなのでサルも滑り落ちるとの意味で名づけられたサルスベリ。子供の頃はその名の由来を聞いて、なんとか登ろうと挑戦しました。ピンク色の可愛らしい花をつけます。
朝になると花を咲かせ、夕方に花を閉じる睡蓮は、古代エジプトでは太陽のシンボルだったようです。睡蓮には、お釈迦様の仏像の足元にあるような仏花のイメージがありますね。
その名の通り、秋の彼岸の時期になると一斉に花開く彼岸花。葉は花を想い、花は葉を想う。お互いを想い合うことから「相思花」とも呼ばれます。
この時期、墓地に向かう階段には、黄色い銀杏の葉が敷き詰められます。風が吹くと大きな銀杏の木が揺れて、黄色い葉がひらひらと落ちてきます。抜けるような空の青さに、銀杏の黄色がくっきりと浮かび上がり、太陽の光を受けて、キラキラと輝きます。毎朝の掃除は大変ですが、自然が作り出す幻想的な景色に心が洗われる思いです。
秋の名残を感じつつも冬の訪れを楽しむ季節。色づいた葉が風に舞い、鮮やかな落ち葉の絨毯を楽しめるようになります。
寒さが深まり、鮮やかに色づいた南天は、鳥達の大好物。南天は極楽寺でもお正月の飾りに使います。鳥達に全て食べられてしまわないよう、ビニール袋をかけて南天を守ります。